マテーラのムルジャ公園
プーリア州との境からわずかしか離れていないバジリカータ州のマテーラやモンテスカリヨーソに広がる岩山の風景は古代からの人類と自然界の結びつきを示すもので、イタリア国内でも素晴らしい景観の1つです。
マテーラの州立岩窟教会自然史考古学公園は略してマテーラのムルジャ公園とも呼ばれていますが、岸壁や渓谷、洞窟、クレバス、などのある渓谷を形成する柔らかい岩が特徴で、それを利用して先史時代から人類が住みつきましたが、それは旧石器時代「コウモりの洞窟」、新石器時代「ムルジェッキア、ムルジアティモーネ、トゥラサネッロの集落」にまで遡ります。それを示すものが、マテーラのリドラ博物館に多く展示されています。
地中海潅木地帯や、今も残る小さな樫の木の森には、珍しい原生の岩生植物や多種類の動物群が棲息しています。
マテーラの洞窟教会
旧石器時代から、マテーラ周辺の平野にある数々の天然岩窟は人類が居住するための理想的な場所でありました。中世初期に、東方や西方からマテーラへたどり着いた修道僧たちの共同体が洞窟住居を発見し、教会、集会所や修道院を造るのに適した環境であったので、僧たちは柔らかい凝灰岩を掘りました。
中でも特に美しいのは、マテーラから14kmのところにあるペッカート・オリジナーレ地下聖堂で、洞窟の壁画から「システィーナ礼拝堂」とも呼ばれ、ここには創世記を描いた見事なフレスコ画があります。
催し物
訪問と名付けられたマドンナ デラ ブルーナのこの祭礼はウルバーノ 6世法王によって制定され、毎年7月2日に執り行われます。
お祭りは朝の羊飼いの行列で始まり、夕暮れ時になるとカラフルな紙張り子細工で飾ったマドンナ デラ ブルーナの玉座を乗せた馬車を8頭の飾り立てたロバが引いて行進します。
馬車を飾る装飾のモチーフは新旧約聖書のエピソードから選ばれます。
この飾りを一片でももぎ取って家や店の幸運をもたらすお守りとして持ち帰ろうと群衆が馬車に飛び掛かる瞬間祭礼は最高潮に達します。
そしてその後に行われる大打ち上げ花火大会でこの祭礼は終わるのです。